2021-02-11
毎度毎度の『サクシネマ』ですが、
ああ、山田洋次監督の時代劇はどれもこれも最高ですね!
『武士の一分』(2006年)
最近の物語は複雑なものが多いですが、時代物はわかりやすいからいいです(^^)
下級武士の三村(木村拓哉さん)の仕事はお殿様の毒見係で、つねづねそんなのは武士がする仕事じゃない、恥ずかしい仕事だと思っていました。
武士なのだから剣で飯が食いたい。そう思っては、いまの仕事を辞め、子供相手の剣術道場を開きたいと思っていた三村でしたが、そう思っていた矢先に貝毒にあたり、生死をさまよい、一命はとりとめたものの、視力を完全に失ってしまいます。
そうなる前は、妻の加世(檀れいさん)と幼いころから世話人として三村家に仕えている徳平(笹野高史さん)の3人で、質素ながらも冗談など言いつつ楽しく暮らしていたのですが・・・
三村が失明してからは、三村の目同様に、
家の中も光が消えうせてしまいます。
三村家の親族たちは、今後のことが心配でなりません。目が見えないのでは藩の仕事はお役御免になってしまうのではないか、もしそうなら盲目の夫を加世ひとりでどうやって養っていくのだ、三村家の家柄はどうなってしまうのだ、なんとかしてもらえるように、誰かに口添えしてはもらえまいか。
三村のいないところで、三村の体よりも三村家の面目や体裁ばかりを気にする親族たちが、ああだこうだと言うのを、気まずい思いで聞いていた加世でしたが、三村の上司の島田(坂東三津五郎さん)にお家が取り壊しにならないようにお願いに行くように言われ、しぶしぶそうするのですが・・・。
この島田がいかにもな悪者で、美人の加世を以前からどうにかしたいと思っていたところに、加世の方から屋敷にお願いに来たものだから、まさに《鴨ネギ》の状況です。
困惑気な加世と、ギラついた目の島田。
「口添えをしてやるから、わかっておるな。ただというわけにはいかんぞ」
イヒヒヒヒヒな島田。おやめくださいの加世。ですが手籠めにされてしまいます。
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